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ONIBUS COFFEE

バックパッカーに囲まれて過ごした旅での学び。
日本のスペシャルティコーヒーのパイオニア ONIBUS COFFEEの原点。


後にONIBUSに繋がる全てをバックパックに詰め込んで、帰国した2007年。

ゼネコンを辞めた直後のバックパック時代に訪れた国々で見た景色、出会った人や場所、得た経験、学びが全て今のONIBUS COFFEEに繋がっているのだろう。

まだ日本にスペシャルティコーヒーが普及していない中、海外で出会ったコーヒーの本質を日本に広めたパイオニア的存在、ONIBUS COFFEE。創業者の坂尾さんにインタビューを行い、彼らのクラフトマンシップを紐解いていく。

旅人たちの交流の場。カフェの価値への気付き。


元々特にコーヒーが特別好きではなかったという坂尾。ONIBUSを立ち上げたきっかけは全て旅で得たインスピレーションだった。

1年間のバックパック生活、言葉や勝手もわからぬままオーストラリアを訪れた。人々の習慣に深く根付くスペシャルティコーヒーを初めて目の当たりにし、自然と坂尾にとってカフェに訪れることが旅のベースとなった。

カフェで得ることのできるのは、その土地の情報だけでなく、その土地の文化や人々の暮らし、行き交う人々の様子までもが肌で感じられる。地域のコミュニティの中心になるカフェという空間を、旅という形で価値を感じた坂尾はその後続く旅路で「こういう空間を日本に帰ったら作りたい」と考えるようになる。

誰もが使える、そんな空間を目指して。ONIBUS。


ONIBUSという言葉の語源は、ポルトガル語の「公共バス」。誰でも乗ることができる。スペシャルティコーヒーが日本でも発展の兆しが見えてきた2012年、本物のカフェとコーヒーを知っている自分たちが業界を作っていくような、自分たちが感じた魅力を発信できるような思いを込めて創業したという。

業界のパイオニアとして規模が大きくなってきたが、原点は変わらず生きているのだろう。ONIBUSのラインナップは、彼らがコーヒーのどういう部分を大切にしているかがよくわかる。実際にONIBUSは焙煎や抽出以上にカッピングのスキルを大事にしているという。全てのバリスタが正確にコーヒーの素材の味を客観的に評価し、お客様にそれを伝えるのがONIBUSのゴールであるのだ。そのゴールに対してのアプローチは多様で、焙煎や抽出もゴールに向かうアプローチとして、日々研究を重ねている。


素材へのアプローチはこれにとどまらない。ONIBUSは積極的に生産地の課題に対しても行動を起こし、サスティナブルなコーヒーの生産にもコミットする。
坂尾自身がバックパックの際に訪れた国々でのボランティアやストリートチルドレンたちとの交流は、今に繋がる業界へのポジティブなアクションとなった。ONIBUSのクラフトマンシップとは、坂尾自身にある旅の経験と、コーヒー、そしてカフェへの敬意だろう。

世界中で飲まれるコーヒーが共通して、日常に寄り添って、多くの人々に美味しいって思える。そんな世界を作るパイオニア、ONIBUS(公共バス)に乗ってみてはいかがだろうか。

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